イントロダクション

『舟を編む』をはじめ、発表する作品がいずれも国内外で高く評価されてきた石井裕也が、監督史上最もポップ&ハッピーなタッチで描く『愛にイナズマ』は、今の社会を予見したかのような”アフターコロナ”の“現代”が舞台。社会の理不尽さに打ちのめされた恋人同士の花子と正夫が、10年ぶりに再会したどうしようもない家族の力を借りて反撃の狼煙を上げる、愛と希望とユーモアに満ちた痛快なストーリー。しかし、そんなどうしようもない家族が抱える“ある秘密”が明らかになった時、物語は思いもよらぬ方向へと進んで行く…。

膨大なセリフ量と喜劇要素を随所に散らしながら、“今描くべき物語”として圧倒的熱量で練り上げられた石井監督オリジナル脚本は、製作陣はもちろん多くの役者陣の心を突き動かし、高い人気と確かな実力を伴った演技巧者たちが奇跡的に勢ぞろい。日本映画界をけん引する俳優陣のハイレベルな演技合戦は必見だ。

主題歌は、かつて監督が何度も聴き込み心を奮い立たせたという、エレファントカシマシの1998年の名曲「ココロのままに」を起用。立ちふさがる理不尽な現実の壁に何度傷つけられても、決して戦うのをやめない花子と正夫の2人に寄り添うパワフルな歌声が、見る者の背中を力強く押してくれる。

ユーモア溢れる痛快な反撃の物語は、いつしか大きな愛の物語となって、観客をとめどなく溢れる涙で満たしていく――。タイトル『愛にイナズマ』の真意が明かされるラストは、まさに雷にうたれたような衝撃と、とめどない感涙をもたらすだろう。この秋、観たこともない愛と笑いと感動の物語が誕生する!

ストーリー

26歳の折村花⼦(松岡茉優)は気合に満ちていた。幼い頃からの夢だった映画監督デビューが、⽬前に控えていたからだ。だが物事はそううまくはいかない。滞納した家賃は限界で、強制退去⼨前。花⼦の若い感性をあからさまにバカにし、業界の常識を押し付けてくる助監督からは露⾻なセクハラを受け怒り⼼頭だ。そんな時ふと⽴ち寄ったバーで、空気は読めないがやたら魅⼒的な舘正夫(窪⽥正孝)と運命的な出会いを果たし、ようやく⼈⽣が輝きだした⽮先……。卑劣で無責任なプロデューサーに騙され、花⼦は全てを失ってしまう。ギャラももらえず、⼤切な企画も奪われた。失意のどん底に突き落とされた花⼦を励ますように、正夫は問う。

「花⼦さんは、どうするんですか?映画諦めるんですか?」
「舐められたままで終われるか!負けませんよ、私は」

イナズマが轟く中、反撃を決意した花⼦が頼ったのは、10年以上⾳信不通の家族だった。妻に愛想を尽かされた⽗・治(佐藤浩市)、⼝だけがうまい⻑男・誠⼀(池松壮亮)、真⾯⽬ゆえにストレスを溜め込む次男・雄⼆(若葉⻯也)。そんなダメダメな家族が抱える“ある秘密”を暴き、⾃分にしか撮れない映画で世の中を⾒返してやる!と息巻く花⼦。突然現れた2⼈に⼾惑いながらも、 花⼦に協⼒し、カメラの前で少しずつ隠していた本⾳を⾒せ始める⽗と兄たち。修復不可能に思えたイビツな家族の物語は、思いもよらない⽅向に進んでいく。そして、“ある秘密”がもたらす真実にとめどなく涙が流れる…。

監督・脚本

石井裕也
この映画の英語タイトルは”Masked Hearts”です。
「マスクで覆われた心」という意味です。
コロナ禍になって3年、私たちはずっとマスクという仮面を被って生きてきました。
それが当たり前の世界だったのです。程度の差があったとしても、みんな本音や嘘をいくつもいくつも仮面の下に隠していたと思います。
それをひとつひとつひっぺがして、人が隠し持っている本当のものを見つめていくような、そんな映画を作りたいと思いました。
コロナ禍を経験したからこそ作れた、愛と希望に満ち溢れた映画になったと思います。
超豪華な俳優たちが時にマスクをし、時に素顔で、全篇いきいきと最高の芝居をしています。特に家族がみんなで集まるシーンは、一流の俳優たちの凄みに圧倒され、撮りながら笑い転げ、本当に幸せでした。

 

[プロフィール]
1983年生まれ。埼玉県出身。
大阪芸術大学の卒業制作『剥き出しにっぽん』(05)でPFFアワードグランプリを受賞。24歳でアジア・フィルム・アワード第1回エドワード・ヤン記念アジア新人監督大賞を受賞。商業映画デビューとなった『川の底からこんにちは』(10)がベルリン国際映画祭に正式招待され、モントリオール・ファンタジア映画祭で最優秀作品賞、ブルーリボン監督賞を史上最年少で受賞した。
2013年の『舟を編む』では第37回日本アカデミー賞にて、最優秀作品賞、最優秀監督賞を受賞。2017年の『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』では、第67回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品され、その後、第9回TAMA映画賞にて最優秀作品賞の受賞を皮切りに、第39回ヨコハマ映画祭、第32回高崎映画祭、第30回日刊スポーツ映画大賞など多くの映画賞で作品賞や監督賞を受賞し、第91回キネマ旬報ベストテンでは、日本映画ベスト・テン第1位を獲得するなど国内の映画賞を席捲した。その他の主な監督作品に『ぼくたちの家族』(14)、『バンクーバーの朝日』(14)、『乱反射』(18)、『生きちゃった』(20)、『茜色に焼かれる』(21)、『アジアの天使』(21)。

キャスト

松岡茉優折村花子役
窪田正孝舘 正夫役
佐藤浩市折村治役
池松壮亮折村誠一役
若葉竜也折村雄二役
仲野太賀落合役
趣里携帯ショップの女役
高良健吾ホテルの社長役
MEGUMI原役
三浦貴大荒川役
鶴見辰吾佐々木智夫役(声のみ)
北村有起哉配送会社の社長役
中野英雄鬼頭三郎役
益岡徹則夫役
松岡茉優折村花子役
「選択肢の連続への疲労」「正しさって何なのかわからない」
世界の状況が変わる前から生きやすくはなかったのに
もっと大変になってしまった世の中で、
勝ち上がってやるんだ、という花子の全身全霊を、
私が止めてなるものかと挑みました。
花子と同じく、みんなにめちゃめちゃ愛してもらって、出来上がった作品です。
あなたに届きますように。
[プロフィール]
1995年2月16日生まれ、東京都出身。幼い頃から子役として活動、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)で注目を集める。『勝手にふるえてろ』(17)で第42回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞。その後も『万引き家族』(18)で同賞の優秀助演女優賞、『蜜蜂と遠雷』(19) 、『騙し絵の牙』(21)で優秀主演女優賞に輝き、確かな演技力が高く評価されている。主な映画出演作は『桐島、部活やめるってよ』(12)、『ちはやふる -下の句-/-結び-』(16/18)、『ひとよ』(19)、『ヘルドッグス』(22)など。日本テレビ系ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』主演。
窪田正孝舘 正夫役
ぜんぶ世の中が悪い。仕方がない。
人も自分も嘘と言い訳でごまかして都合の悪いこともぜんぶ無かったことにする。
そんな理不尽に抗う、とある家族の物語です。
人は愚かで醜いけど、命は尊く等しく重い。
監督の愛と敬意と皮肉が詰まった作品になっていると思います。
是非劇場でご覧ください。
[プロフィール]
1988年生まれ、神奈川県出身。『ふがいない僕は空を見た』(12)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞、高崎映画祭最優秀助演男優賞を受賞。19年には主演作『初恋』がカンヌ国際映画祭の監督週間に出品された。『ある男』(22)で毎日映画コンクール男優助演賞、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞、日本映画批評家大賞助演男優賞を受賞。幅広い役柄を演じる稀有な俳優である。主な映画出演作に『東京喰種 トーキョーグール』シリーズ(17,19)、『劇場版ラジエ―ションハウス』(22)、『春に散る』(23)、『スイート・マイホーム』(23)など。
佐藤浩市折村治役
創造をすること、人を愛することは、流れも深さも判らない川を泳ぎ続ける様なものです。石井裕也監督はその2つを同じ高さの目線で語ってくれます。
決して泳ぎを止めてはならないと。
[プロフィール]
1960年生まれ、東京都出身。 80年に俳優デビュー後、多数の映画・TVドラマに出演し、『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(94)、『64-ロクヨンー前編』(16)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。近年出演作品に、『Fukushima50』(20)、『サイレント・トーキョー』(20)、『20歳のソウル』(22)、『ファミリア』(23)、『仕掛人・藤枝梅安 第二作』(23)、『ネメシス 黄金螺旋の謎』(23)、『せかいのおきく』(23)、『大名倒産』(23)、「キングダム 運命の炎」(23)、主演作『春に散る』(23)など。
池松壮亮折村誠一役
布に覆われた哀しみを、悔しさを、やるせなさを、怒りを今この主人公は、あらゆる欺瞞を越えて剥がしていく。
社会に隠蔽された心を、消えゆく尊厳を、証明できない存在や愛を、イナズマが照らす。
それでも人でありたいと願う憎まれっ娘が、恋人や家族を巻き込んで世にはばかる、明日への逆転反逆ファミリーラブコメディです。
どうか、コロナを共に経験し共に生きる誰かの、逆境だらけの誰かの、破れた心にイナズマを。
[プロフィール]
1990年生まれ、福岡県出身。03年、『ラスト サムライ』で映画デビュー。以降、映画を中心に多くの作品に出演し、主演男優賞、助演男優賞では多数の映画賞を受賞。21年は『アジアの天使』で第20回ニューヨーク・アジアン映画祭ライジングスター・アジア賞を受賞した。主な映画出演作に『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)、『斬、』(18)、『宮本から君へ』(19)、『ちょっと思い出しただけ』(22)、『シン・仮面ライダー』(23)、『せかいのおきく』(23)など。公開待機作は主演する『白鍵と黒鍵の間に』(23年10月6日公開)。またDisney+「スター」にて主演ドラマ「季節のない街」が23年8月9日より配信中。
若葉竜也折村雄二役
この映画の『愛にイナズマ』というタイトルに敵う文章がないので、コメントを書くのが恥ずかしくなります。
この映画に映るイナズマが嘘みたいに軽薄でヘラヘラした時代にヒビをいれてくれたらいい。
この映画に映るイナズマが誰かの一縷の希望になればいい。
そんな事を考えながら現場にいました。
[プロフィール]
1989年、東京都出身。2016年『葛城事件』で第8回TAMA映画賞・最優秀新進男優賞を受賞。2020年度後期 NHK連続テレビ小説 第103作「おちょやん」で朝ドラに初出演し注目を集める。作品によって違った表情を見せる幅広い演技力で数多くの作品に出演している。主な出演作品に、映画『パンク侍、斬られて候』(18)、『愛がなんだ』(19)、『台風家族』(19)、『生きちゃった』(20)、『罪の声』(20)、『AWAKE』(20)、『あの頃。』(21)、『街の上で』(21)、『くれなずめ』(21)、『前科者』(22)、『神は見返りを求める』(22)、『窓辺にて』(22)、『ちひろさん』(23)など。公開待機作は、『市子』(23年12月8日公開)、主演する『ペナルティループ』(24年3月公開)。
仲野太賀落合役
俳優という職業の危うさ、俳優のみならず時代の流れに抗いようのない人間の弱さを表現出来ればと思い臨みました。僅かなシーンでも、責任と挑戦を与えてくれた石井監督に感謝します。完成作を拝見したのですが、俳優陣の最高の演技合戦に惚れ惚れしました(実際は大爆笑)。あのシーンもう一回観たいな… 是非楽しみにしていてください!!
[プロフィール]
1993年2月7日生まれ、東京都出身。2006年に俳優デビュー。
初主演作は『那須少年記』(08)。21年公開の西川美和監督作『すばらしき世界』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞、ブルーリボン賞助演男優賞などを受賞。石井裕也監督作『生きちゃった』(20)では主演を務めた。主な映画出演作に『南瓜とマヨネーズ』(17)、『母さんがどんなに僕を嫌いでも』(18)、『タロウのバカ』(19)、『静かな雨』(20)、『泣く子はいねぇが』(20)、『すばらしき世界』(21)、『あの頃。』(21)、『ある男』(22)など。公開待機作に『ゆとりですがなにか インターナショナル』(23年10月13日公開)、『笑いのカイブツ』(24年1月5日公開)。
趣里携帯ショップの女役
初の石井組、とても嬉しかったです。少しの参加でしたが、素晴らしいキャストスタッフのみなさんと、心地よい緊張感の中お芝居できたこと、現場を楽しむということを、石井さんが導いてくれて、自分の財産となりました。石井ワールド!ぜひお楽しみください。
[プロフィール]
1990年9月21日生まれ、東京都出身。2011年のデビュー以降、舞台、映像と幅広く活躍。主演映画『生きてるだけで、愛。』(18)の演技で高い評価を受け、第33回高崎映画祭最優秀主演女優賞、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。主な映画出演作に『おとぎ話みたい』(14)、『勝手にふるえてろ』(17)、『空白』(21)、『ホリック xxxHOLiC』(22)、『流浪の月』(22)、『もっと超越した所へ。』(22)、『零落』(23)など。NHK2023年度後期連続テレビ小説「ブギウギ」ヒロインに決定している。
高良健吾ホテルの社長役
20歳の頃に、石井裕也さんの監督作品『ガール・スパークス』を観て衝撃を受け、それから石井裕也さんの作品は注目して追いかけていました。
そして、やっと念願の石井組。
台本が届いた時は嬉しかったですね。
出番は少しですが現場を満喫する事ができました。
現場の印象的な記憶といえば、芝居を見つめる石井さんの目、姿勢。
怖くて、信頼できる、大きな存在でした。緊張したなあ、笑
オリジナル脚本の『愛にイナズマ』が、どんな仕上がりになっているのか僕自身も楽しみです。
[プロフィール]
1987年11月12日生まれ、熊本県出身。『ハリヨの夏』(06)で映画デビュー。『M』(07)で第19回東京国際映画祭日本映画・ある視点部門特別賞を受賞。『軽蔑』(11)で第35 回日本アカデミー賞新人俳優賞、『苦役列車』(12) で第 36 回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、『横道世之介』(13)で第 56 回ブルーリボン賞主演男優賞などを受賞。近年の映画出演作は、『あちらにいる鬼』(22)、『ひとりぼっちじゃない』(23)、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-&-決戦-』(23/23)、『水は海に向かって流れる』(23)、『Gメン』(23)など。
MEGUMI原役
石井組に初参加させていただきましたが、こういう役は意外とやったことがなくて難しかったです。
悩みながらも皆さんからたくさんの刺激をいただいて、ものすごく楽しくお芝居をさせていただくことができました。
[プロフィール]
1981年生まれ、岡山県出身。タレント・女優として幅広く活動し、『台風家族』(19)、『ひとよ』(19)で第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。近年の出演は『AFTERGLOWS』(23)、『スクロール』(23)、『赦し』(23)、『君は放課後インソムニア』(23)、『アイスクリームフィーバー』(23)などがある。また映像の企画・プロデュースにも進出、ショートムービー「THE LAYES」(22)、『零落』(23/制作・出演)などを手がけている。23年2月より藤井道人監督らが集うクリエイター集団BABEL LABELにプロデューサーとして参加。初の美容本「キレイはこれでつくれます」(ダイヤモンド社)が14万部を突破し、話題に。
三浦貴大荒川役
こんなやついてほしくない。でもどこかにはいそう。そんな人物を目指して、荒川を演じました。
改めて、演技は自由で、困難で、楽しいものだと、石井監督に教えてもらいました。『愛にイナズマ』楽しんでください。
[プロフィール]
1985年生まれ、東京都出身。2010年、映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』でデビュー。同作で第34回日本アカデミー賞新人作優賞および第35回報知映画賞新人賞を受賞。近年の主な映画出演作に『栞』(18)、『ダンスウィズミー』(19)、『ゴーストマスター』(19)、『初恋』(20)、『大コメ騒動』(21)、『大綱引の恋』(21)、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(21)、『流浪の月』(22)、『キングダム2 遥かなる大地へ』(22)、『夜明けまでバス停で』(22)、『もっと超越した所へ。』(22)、『Winny』(23)、『キングダム 運命の炎』(23)がある。
鶴見辰吾佐々木智夫役(声のみ)
試写を観終わってすぐ、石井さんの最高傑作なんじゃないかと感じた。自分が関わってる作品なのに、構わず大きな拍手を送った。唸らせるのは、友人の中野英雄が太賀と親子共演してたこと。これが親子の初共演?何はともあれ、タイトル通り、愛に溢れた映画だ。観劇後に自分の家族や友人を思い出しながら余韻に浸って欲しい。
[プロフィール]
1964年12月29日生まれ、東京都出身。TVドラマ「竹の子すくすく」(77)でデビュー。代表作に映画『翔んだカップル』(80)、『潮騒』(85)、TVドラマ「3年B組金八先生」シリーズなどがあり、舞台やミュージカルでも活動している。近年の主な映画出演作に『生きちゃった』(20)、『茜色に焼かれる』(21)、『マスカレード・ナイト』(21)、『譲られなかった者たちへ』(21)、『チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(22)、『グッバイ・クルエル・ワールド』(22)、『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室』(23)がある。
益岡徹則夫役
一回だけの人生、なにか苦しいことがあっても、一人で抱え込む事ことはない。家族や友人だけではない、助けてくれる誰かは、味方になってくれる誰かは、きっといる、大丈夫だと、人が人と関わる事を、ぼんやりと忘れてしまってたことを、思い出させてくれました。
[プロフィール]
1956年8月23日生まれ、山口県出身。1980年に仲代達矢氏主宰の無名塾に入塾。以後、映画・舞台・TVドラマのほか、声優、ナレーターと幅広い分野で活躍。映画出演代表作に『マルサの女2』(88)、『スウィートホーム』(89)がある。近年の主な映画出演作に、『相棒 -劇場版Ⅳ-』(17)、『空母いぶき』(19)、『おとなの事情 スマホをのぞいたら』(21)、『シン・ウルトラマン』(22)、『銀河鉄道の父』(23)がある。
中野英雄鬼頭三郎役
1964年12月22日生まれ、京都府出身。TVドラマ「愛という名のもとに」(92)で俳優デビューし、人気が沸騰。その後は多くのドラマや映画に出演し、Vシネマでの演技でも高い評価を受けている。『影に抱かれて眠れ』(19)では映画を初プロデュース。近年の主な映画出演作に『にがくてあまい』(16)、『新宿スワンⅡ』(17)、『イイネ!イイネ!イイネ!』(17)、『ごっこ』(18)、『大阪闇金』(21)、『名も無い日』(21)、『リスタート』(21)、『BAD CITY』(23)がある。
北村有起哉配送会社の社長役
まずこの映画を見て、もうコロナ禍を忘れかけてた自分にギクリとした。ついこないだのことなのにヒリヒリと思い出しながら。この家族を眺めてて、まさに突発的にうたれました、いくつもの落雷に。
マスクをしたことがある人にぜひ見ていただきたいです。
[プロフィール]
1974年4月29日生まれ、東京都出身。1998年に『カンゾー先生』に出演し映画デビュー。舞台と映像の両面で活躍する。主な映画出演作に『長いお別れ』(19)、『町田くんの世界』(19)、『新聞記者』(19)、『生きちゃった』(20)、『本気のしるし 劇場版』(20)、『ヤクザと家族 The Family』(21)、『すばらしき世界』(21)、『終末の探偵』(22)、『有り、触れた、未来』(23)、『水は海に向かって流れる』(23)、『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(23)など。待機作に『キリエのうた』(23年10月13日公開)。また主演ドラマ「たそがれ優作」(BSテレビ東京)が23年秋放送予定。

主題歌

エレファントカシマシ
「ココロのままに」(ポニーキャニオン)
宮本浩次(Gt.Vo)・石森敏行(Gt)・高緑成治(Ba)・冨永義之(Dr)からなる、日本の4人組ロックバンド。圧倒的なヴォーカルと、普遍性・独自性をもった文学的詞世界、デビュー以来不動の4人が繰り出す激烈かつ叙情的なバンドグルーヴは比類無きもので圧巻。1988年のデビュー以降「ファイティングマン」「悲しみの果て」「今宵の月のように」「ガストロンジャー」「俺たちの明日」ほか、数多の名曲を生み出し続け、今までにオリジナルアルバム22枚・シングル50枚をリリース。 2023年はデビュー35周年を迎え、ニューシングル「yes. I. do」をリリース、アリーナツアー「35th ANNIVERSARY TOUR 2023 YES. I. DO」を実施、6月12日にはライブの集大成となる「エレファントカシマシ ライブアーカイブ2007-2017」をリリース予定。主題歌「ココロのままに」は1998年の18thシングル「夢のかけら」のカップリング曲としてリリース、10thアルバム「愛と夢」に収録されている。

スタッフ

プロデューサー:北島直明
プロデューサー:永井拓郎
プロデューサー:中島裕作
音楽:渡邊 崇
撮影:鍋島淳裕
照明:かげつよし
録音:加藤大和
美術:渡辺大智
装飾:塚根 潤
ヘアメイク:豊川京子
衣装:宮本まさ江
編集:早野 亮
プロデューサー:北島直明
徳島県出身。1980年生まれ。映画プロデューサー。日本テレビ(スタジオセンター映画Div)所属。 『桐島、部活やめるってよ』(2012)のアシスタントプロデューサーを経て、『藁の楯』(2013)でプロデューサーデビュー。同作は第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品。『22年目の告白-私が殺人犯です-』(2017)では、エランドール賞プロデューサー奨励賞を受賞。『キングダム』(2019)では、藤本賞奨励賞を受賞。他にも『ちはやふる』シリーズ(2016、2018)『オオカミ少女と黒王子』(2016)『斉木楠雄のΨ難』(2017)『50回目のファーストキス』(2018)『町田くんの世界』(2019)『AI崩壊』(2020)『新解釈・三國志』(2020)『生きちゃった』(2020)テレビドラマ『ネメシス』(2021)『ノイズ』(2022)『キングダム2 遥かなる大地へ』(2022)『キングダム 運命の炎』(2023)等、サスペンス、青春、アクション、ラブストーリー、コメディと映画・ドラマで幅広い作品を手掛ける。また、『藁の楯』のリメイク映画をアメリカ・ハリウッドでプロデューサーとして製作中。
プロデューサー:永井拓郎
1977年石川県生まれ。キャスティングアシスタント、俳優のマネージメントを経て、2004年RIKIプロジェクト参画、2016年代表取締役就任。主なプロデュース作品は『ひゃくはち』(’08/森義隆監督)、『ぼくたちの家族』(’14/石井裕也監督)、『聖の青春』(’16/森義隆監督)、『ねことじいちゃん』(’19/岩合光昭監督)、『ある船頭の話』(’19/オダギリジョー監督)、『生きちゃった』(’20/石井裕也監督)、『私をくいとめて』(’20/大九明子)、『茜色に焼かれる』(’21/石井裕也監督)、『アジアの天使』(’21/石井裕也監督)、『死刑にいたる病』(’22/白石和彌監督)、『川っぺりムコリッタ』(’22/荻上直子監督)等。
プロデューサー:中島裕作
1983年生まれ。プロデューサーとしての参加作品に『ねことじいちゃん』(19)、『ある船頭の話』(19)、『私をくいとめて』(20)、『ツーアウトフルベース』(22)がある。石井裕也監督作の『茜色に焼かれる』(21)では共同プロデューサーを務めた。また、『ぜんぶ、ボクのせい』(22)、『Winny』(23)ではラインプロデューサーとして参加。待機作品に2023年秋公開の『MAD CATS』がある。
音楽:渡邊 崇
1976年生まれ。広島県出身。作曲家、音楽プロデューサー。映画やテレビドラマ、CM、舞台など幅広いジャンルの音楽を手掛ける。『舟を編む』(13)で第37回日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。主な映画作品に『ぼくたちの家族』(14)、『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)、『浅田家!』(20)、『決戦は日曜日』(22)がある。
撮影:鍋島淳裕
1962年生まれ。福島県出身。映画やテレビドラマ、CMなどに撮影監督として参加。『譲られなかった者たちへ』(21)で第45回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞。近年の作品に『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17)、『菊とギロチン』(18)、『楽園』(19)、『ひとよ』(19)、『ノイズ』(22)、『夕方のおともだち』(22)、『母性』(22)、『ラーゲリより愛を込めて』(23)がある。
照明:かげつよし
1970年生まれ。福岡県出身。『護られなかった者たちへ』(21)で第45回日本アカデミー賞優秀照明賞を受賞。主な作品に『ストロボ・エッジ』(15)、『PとJK』(17)、『となりの怪物くん』(18)、『友罪』(18)、『菊とギロチン』(18)、『響 HIBIKI』(18)、『楽園』(19)、『ひとよ』(19)、『ノイズ』(22)、『夕方のおともだち』(22)、『ラーゲリより愛を込めて』(22)がある。
録音:加藤大和
2001年に『IKKA:一和』で技師デビュー。2010年以降フリーランスとして多くの作品に参加。『舟を編む』(13)で第37回日本アカデミー賞最優秀録音賞、『罪の声』(20)で第44回日本アカデミー賞優秀録音賞を受賞。近年の作品に『花束みたいな恋をした』(21)、『老後の資金がありません!』(21)、『映画 イチケイノカラス』(23)、『わたしの幸せな結婚』(23)がある。
美術:渡辺大智
1981年生まれ。東京都出身。これまで携わった作品に、『るろうに剣心シリーズ』(12-21)、『クローズEXPLODE』(14)、『3月のライオン』前編、後編(17)、『はい、泳げません』(22)、『ケイコ 目を澄ませて』(22)など。『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)では美術・装飾として参加している。
装飾:塚根 潤
1980年生まれ。鳥取県出身。スティーヴンセガール主演「イントゥ・ザ・サン」(05)に装飾見習いとして参加。 その後、株式会社WDT(代表・渡辺大智)のもと「るろうに剣心 最終章 the Final/ the Begining」等に参加。主な作品「鈴木家の嘘」(18)「私小説」(23 テレビ朝日単発ドラマ)など。
ヘアメイク:豊川京子
東京都生まれ。主な作品として、『ぐるりのこと』(08)、『悪人』(10)、『舟を編む』(13)、『怒り』(16)、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(17)、『日日是好日』(18)、『町田くんの世界』(19)、『MOTHER マザー』(20)、『花束みたいな恋をした』(21)、『流浪の月』(22)、『冬薔薇』(22)、『わたしのお母さん』(22)、『水は海に向かって流れる』(23)など。
衣装:宮本まさ江
千葉県出身。岩波映画でドキュメンタリー映画を勉強し第一衣裳で鍛えられ、荒戸源次郎にフリーになればと促され独立。 「会社物語」(市川準監督)、「夢二」(鈴木清順監督)、「寝盗られ宗介」(若松孝二監督)、「模倣犯」(森田芳光監督)、あの世に居られる監督に 鍛えられ、数々の作品に出会えている。近作としては、「山女」(福永壮志監督)、「逃げられた夢」(二宮龍太郎監督)、「キングダム 運命の炎」(佐藤信介監督)などがある。
編集:早野 亮
1976年生まれ。兵庫県出身。『64-ロクヨン- 前編』(16)と『護られなかった者たちへ』(21)で、第40回、45回日本アカデミー賞 優秀編集賞を受賞。近年の作品に『日日是好日』(18)、『MOTHER マザー』(20)、『とんび』(22)、『こちらあみ子』(22)、『ラーゲリより愛をこめて』(22)、『エゴイスト』(23)、『せかいのおきく』(23)など。待機作に2023年8月25日公開の『春に散る』がある。